インドと釈尊【原始仏教関連】のトピック

梵天勧請と縁起
2011/09/28
投稿者
愚道
内容
梵天勧請は南伝律蔵の「大品」に説かれております。それを友松圓諦氏が『仏教聖典』(講談社学術文庫刊)で訳しておりますので、ここに挙げましょう。

 世尊は七日をすぎてのち、その三昧より起ち、ラージャヤタナ樹下より出でてアジャパーラ榕樹のもとにおもむきたまい、ここに住したまえり。
 ときに世尊に思念生じたり。「われの証れるこの法ははなはだ深くして見がたく、解(さと)りがたし、微妙にして智者のみの知るところなり。しかるにこの衆生は安住と固定(こだわり)を楽しみよろこびて、この縁起なることわりをうかがうことかたかるべし。もしわれたとえ法を説くとも、世の人わがおしえをさとらずばわれはいたずらに疲れんのみ」

 ここから見ても、釈尊の悟られた、世人に理解されがたい真理とは「縁起の法」であり、さらに深く言えばその「縁起の法」を体得する三十七菩提分法なのだと言うことができます。

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